エネルギー自立型サスティナブル研究施設: 木質バイオマスガス化CHPを利用したエネルギー自立型自家消費システム

Abstract

高砂熱学イノベーションセンターでは「エネルギー自立型」「サスティナブル」を実現するために太陽光パネル（200kW）や蓄電池、地下水熱利用などのクリーンエネルギーが採用されており、その中でも超小型木質バイオマスガス化CHP（Combined Heat & Power）は重要な役割を果たしている。通常のCHP では、電気とともに生産される熱を処理できない場合、エンジンが冷却されないため発電機を停止する必要があり、熱負荷の少ない夜間の運転は難しい。しかしながら、燃料である木質チップの含水率を低くする必要のある木質バイオマスガス化CHP は、生産される熱を自身の燃料の乾燥に用いることで安定した熱負荷を得ることができ、24 時間の安定稼働が可能となる。本稿では、当イノベーションセンターに導入したこの木質バイオマスガス化CHP を主力電源としたエネルギー自立型の自家消費システムを紹介する。

In the Takasago Thermal Engineering Innovation Center, an energy self -sufficient system was installed to achieve ''Net Zero Energy Building (ZEB)''. In the system, combined heat & power system (CHP) of woody biomass gasification type plays an important role, that uses renewable biomass energy ''wood chips''. In this report, countermeasures for challenges of the Biomass CHP are introduced such as securing required fuel quality and heat demand. Furthermore, the biomass pellet boiler used in this facility is also described.