冠水・洪水防止向けWeb 監視水位計

Abstract

近年、異常な集中豪雨が増加し、直近でも記憶に残るような大規模な災害が何件も発生している。こうした異常な状況下では、日本国内のどこにおいても予想を超える規模（観測史上最大、数10年に一度）の危険な災害となる。しかも、すべてをハード対策（土木建築）だけで防止することは経済的に非常に困難であり、冠水・洪水の災害は現状不可避といわざるをえない。そのため、最近ではハード対策とは別に、減災の視点から、住民の人命を守ること、財産被害を軽減することを優先した対策が重視されている。つまり、正確な情報をタイムリーに把握・周知し、より早い行動をとる対策である。よって、「計測する→把握する→判断する→行動する」の実行ステップに貢献する監視システムが不可欠となる。本稿では、上記減災の視点を考慮し、冠水・洪水の状況を計測・把握して、情報の伝達・公開をWebサーバー上で簡易にできるWeb監視水位計を紹介する。本装置は大規模なシステム構築が不要なため、経済面で優れている。