title | 円筒車輪外殻とアームを有する作業移動型ロボットの開発 |
Other Title | 博士論文 Development of a working mobile robot equipped with cylindrical wheel shells and arms Ph.D. Thesis |
Author(jpn) | 本村 和寛 |
Author(eng) | Motomura, Kazuhiro |
Author Affiliation(jpn) | 東京工業大学 大学院理工学研究科 |
Author Affiliation(eng) | Tokyo Institute of Technology Graduate School of Science and Engineering |
Issue Date | 2006 |
Publication date | 2006 |
Language | jpn |
Abstract | 本論文は「円筒車輪外殻とアームを有する作業移動型ロボットの開発」と題し、全6章から構成される。第1章「序論」では、本研究の背景と目的を述べる。第2章「単腕車輪ハイブリッドロボットの提案と構成検討」では、円筒形の駆動輪に包み込まれたボディと、そのボディに取り付けられた1本のアームで構成された、従来に無い形態の作業移動型ロボットを提案する。まずは従来までの作業移動型ロボットを移動機構で分類して紹介し、その特徴と問題点を検討する。その結果を踏まえ、高い不整地走破性能を持ちマニピュレーションなどの作業が可能であるロボットとして、円筒車輪外殻とアームを有する作業移動型ロボット「単腕車輪ハイブリッドロボット」を提案している。その後、単腕車輪ハイブリッドロボットの実現へ向けて、ボディが1つの円筒型駆動輪に包まれ、その車輪軸方向にアームを搭載した第1の機体形状と、ボディ円筒面中央にアームを搭載し、独立に駆動される2つの駆動輪がボディを左右から包み込む第2の機体形状という、今回検討した2つのモデルについて論じる。第3章「単腕車輪ハイブリッドロボットの機構設計」では、前章で検討した2つのモデルに対する実際の機械モデル「Uni-Rover」および「槍騎2号機」の設計と試作について論じる。Uni-Roverは、親子型惑星探査ローバのコンセプト確認モデルとして、可能な限り簡単な機構となっている。また、アクチュエータなどは市販の物を活用し、設計に関するコストを削減している。一方の槍騎2号機は、より実用機を目指した設計となっている。アームのアクチュエータは耐環境性を考慮したユニットを新規に開発し、各部のシールも考慮されている。また、遠隔操作に必要なカメラも手先に搭載している。第4章「単腕車輪ハイブリッドロボットの制御法の検討」では、ロボットの操舵制御法および形態変更動作について行った解析について論じる。操舵制御法では、機体姿勢から旋回半径を幾何学的に導出する直感的な手法ではなく、旋回走行時に生じる摩擦損失を考慮したモデルを構築し、任意の機体姿勢に対する旋回走行軌跡の導出を可能にした。さらに、本モデルをもとに、任意の走行軌跡を実現する操舵法についての検討を行っている。形態変更動作は、Uni-Roverと槍騎2号機でその動作が大きく異なる。そのため、Uni-Roverに関する形態変更動作の解析では、機体構造を模した動力学モデルを構築し、そのシミュレーション結果から支配的なパラメータの検討を行っている。槍騎2号機に関しては、形態変更動作を行う際の最適な機体姿勢を安定性の面から検討している。第5章「単腕車輪ハイブリッドロボットの総合動作実験」では、試作したUni-Roverと槍騎2号機の動作実験結果を論じる。各機の単体での性能評価として、平地走行実験、不整地走行実験、マニピュレーション実験、作業形態での位置変更動作実験、走行形態と作業形態との間の形態変更動作実験を行っている。また、複数台が連結しての機能性向上を実現するため、また車輪分離機能を有する親子型車両の実現へ向けて、連結動作実験を行っている。第6章「結論と今後の展開」では、結論として本研究で得られた「単腕車輪ハイブリッドロボット」に対する知見を総括し、残された課題と今後の展開について述べる。 |
Keywords | 作業移動型ロボット; ロボットアーム; 移動性; 宇宙探査; 災害; 救助ロボット; 不整地形; 自由度; working mobile robot; robot arm; mobility; space exploration; disaster; rescue robot; uneven terrain; degree of freedom |
Document Type | Thesis or Dissertation |
SHI-NO | AA0063177000 |
URI | https://repository.exst.jaxa.jp/dspace/handle/a-is/27385 |