衛星ミッションサクセス“BMS100.00%”活動による衛星の品質向上と連続打ち上げ成功

Abstract

三菱電機は，衛星の製品品質検証力向上の中心的な役割を担う組織としてBMS（Brand of Mission Success）推進センターを設立し，第三者の有識者による各種審査及び不具合予防活動からなる衛星ミッションサクセス活動（“BMS100.00％”推進活動）を展開してきた。その結果，2002年9月から2015年10月にわたり衛星34機の打ち上げ及び軌道配置に成功するという大きな業績への貢献を果たした。当社の衛星事業を担当する鎌倉製作所では，高品質という企業イメージを確立して維持するために，設計品質力，製造品質力，製品品質検証力のそれぞれに対して競争力向上施策を展開・継続してきた。また，組織体制を見直して，業務改善，ピアレビュー充実やより早い段階での第三者の有識者によるレビュー機会の増加を図ることで，品質・信頼性の作り込み強化を推進している。さらに，国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構（JAXA）を始めとする国内外の関係機関から得られる品質情報や受注プロジェクトでの不具合・課題を“Lessons Learned”等として他プロジェクトへ水平展開することで，より効果的な不具合予防活動の展開や課題の早期解決への組織的取組みの強化を図り，ロバストな品質管理システム（ロバストQMS（Quality Management System））を構築する活動を継続している。